油彩感覚
まる形ブローチの
第2弾デザインの刺しゅう枠が
ようやく埋まりました。
この枠になってから
かれこれ3週間は経過している気が(苦笑)。
デザイン自体は決まっているのですが、
何を使ってどこにどう刺すかはその都度考えていて。
ただただ規則的に刺す というのとも少し違って
ひとつひとつ
油彩で
筆や指で絵具を置いていくような 絵を描く感覚で
バランスをみながら スパンコールやビーズを刺しとめています。
高校生のとき
美術の授業で初めて油彩に触れて
印象派の光の描写に魅了され
家に持ち帰ってまで点描を重ねていた感覚が
こんな形で蘇ってくるとは思いもしませんでしたが、
まさにその感覚。
当時、美術の先生に
美大に行かないのかと何度も何度も問われて
特別美術が得意だとも思っていなかったわたしは
いやいやそんなとんでもない…と笑ってごまかしては逃げ
ごく普通に生きていければいいのに、なんでそんなに言うの…くらいに思っていました。
あれから20年以上が経ち、
気づいてみれば
あちこち脱線しまくりで
そもそも ごく普通ってどんな? と
当時の自分に聞きたいくらい(苦笑)。
何度かわしても何度も何度もお声がけくださったその先生は、
長年道展などで審査員をつとめられていた方で
今考えると
ほんとうに申し訳なくて、申し訳なくて。
もったいないお言葉をたくさんいただいたのに
それを真剣にとろうともしなかった
あまりにも早計で浅はかな自分を責める気持ちが湧きあがってくるばかりです。
先生はとっくに見抜いておられて
こういうこと好きなんでしょう?と見ていてくださったのかなぁと思うと
有り難いやら申し訳ないやら情けないやら
ほんとうに
自分のことが一番わからないなと改めて思い知る気が。
いつも好きなように描かせてくれて
家に持ち帰って描くことも許してくれて
作品を見ては、ここをこうしてみたら? とアドバイスをくれていた先生には
こういうことが好きだということも
続けるのが苦にならないということも
すでにお見通しだったのでしょう。
自分の性質に気づきもせず、
あまりにも安易に 型にはまる道を選ぼうとする生徒に
なんとか気づかせようと
何度もお声がけくださっていたのだと
いまさら気づく情けなさ。
先生の話を ちゃんと真剣に聞きなさい と 当時の自分に言いたい(苦笑)。
普通の大学に入って、普通にお勤めして…なんて
何もわからないからこそ安全策のように
ごくごく普通に と願ったけれど、
結局あがいてあがいて
エライ遠回りをして
今ここ なわけで。
どれも無駄にはなっていないことも
その経験があるからこそ
今がとてもしあわせなことも
よくわかるのですけれど。
それにしても。
すべてお見通しだった先生は
今どうしていらっしゃるのでしょう。
ごく普通を願った 身の程知らずの生徒は
長い長い遠回りをして
いままた
光と色の質感の描写に魅了されています(苦笑)。
by taeco0326a
| 2017-11-08 15:18
| ブローチ
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